FOXSI-4 の概要と科学目的
FOXSI-4 は日米共同の観測ロケット実験で、NASA の観測ロケットを用い、太陽フレアから放たれる X線を詳細に観測(集光撮像分光観測)します。これにより、
・太陽フレアによって、どこで、どの程度の量のエネルギーが解放されるのか?
・太陽フレアによって、どのように超高温のプラズマが生成するのか?
・太陽フレアによって、どこで、いつ、どのように電子が加速されているのか?
・解放されたエネルギーや加速された電子が、どのように太陽低層大気や惑星間空間に伝搬していくのか?
・太陽フレアによって、どのように超高温のプラズマが生成するのか?
・太陽フレアによって、どこで、いつ、どのように電子が加速されているのか?
・解放されたエネルギーや加速された電子が、どのように太陽低層大気や惑星間空間に伝搬していくのか?
といった、太陽フレアにおける謎に迫ります。
観測ロケットによる太陽フレアの観測は、FOXSI-4 が初の試みであり、太陽の状態をリアルタイムでモニターし、太陽フレアの発生と同時にロケットを打ち上げることで、フレア観測を実現します。このフレア観測キャンペーンには、極端紫外線の高空間分解能撮像観測を行う観測ロケット実験 Hi-C flare も参加します。最新の観測装置を搭載したロケット2機を同時に打ち上げることで、多波長同時観測を実現し、太陽フレアの謎に迫るという非常に魅力的な計画です。打ち上げは、2023年〜2024年頃の予定です。
日本からは、FOXSI-4 に搭載する
・軟X線・高速度カメラ(国立天文台)
・硬X線・高速度カメラ(東京大学・カブリIPMU)
・電気鋳造・高精度X線ミラー(名古屋大学)
・可視光除去ならびにX線フラックス調整用のフィルター(名古屋大学)
・迷光除去用・プレ・コリメータ(国立天文台)
・硬X線・高速度カメラ(東京大学・カブリIPMU)
・電気鋳造・高精度X線ミラー(名古屋大学)
・可視光除去ならびにX線フラックス調整用のフィルター(名古屋大学)
・迷光除去用・プレ・コリメータ(国立天文台)
といったキー・コンポーネントを提供します。(()内は、各コンポーネントの開発を担当する代表機関。)
なお、FOXSI-4 は、観測ロケット実験 FOXSI (Focusing Optics X-ray Solar Imager) シリーズの 4度目の飛翔です。FOXSI シリーズは、太陽物理学とX線高エネルギー天文学の分野間連携ミッションであり、日本の得意とするX線観測技術とデータ解析ノウハウを活かし、米国との国際協力のもと、太陽コロナにおける高エネルギー現象の理解を目指してきました。
★ https://phoenix-project.science/topics-20180907
★ https://phoenix-project.science/topics-20190115
FOXSI で培った研究協力体制(分野間連携と国際協力)・観測技術・科学成果は、「磁気リコネクション(太陽フレア)における粒子加速の理解」を目指した衛星計画 PhoENiX へと展開されます。
FOXSI の前回(3度目)の飛翔(FOXSI-3)の詳細は、以下を御覧下さい。
★ https://phoenix-project.science/foxsi-3★ https://phoenix-project.science/topics-20180907
★ https://phoenix-project.science/topics-20190115
[FOXSI-4 メンバー](アルファベット順;日本人メンバー)
Wayne Baumgartner (NASA/MSFC)
Stephen Bongiorno (NASA/MSFC)
Juan Camilo Buitrago Casas (UCB/SSL)
Jessie Duncan (UMN)
Patrick Champey (NASA/MSFC)
Steven Christe (NASA/GSFC)
Sasha Courtade (UCB/SSL)
Lindsay Glesener (UMN)
Shin-nosuke Ishikawa 石川 真之介
Sam Krucker (UCB/SSL)
Juan Carlos Martinez Oliveros (UCB/SSL)
Ikuyuki Mitsuishi (Nagoya-U) 三石 郁之(名古屋大学)
Sophie Musset (UMN)
Noriyuki Narukage (NAOJ) 成影 典之(国立天文台)
Subramania Athiray Panchapakesan (NASA/MSFC)
Daniel Ryan (NASA/GSFC)
Tadayuki Takahashi (IPMU) 高橋 忠幸(東京大学・カブリIPMU)
Juliana Vievering (UMN)
Shin Watanabe (JAXA/ISAS) 渡辺 伸(JAXA・宇宙科学研究所)
Amy Winebarger (NASA/MSFC)
Stephen Bongiorno (NASA/MSFC)
Juan Camilo Buitrago Casas (UCB/SSL)
Jessie Duncan (UMN)
Patrick Champey (NASA/MSFC)
Steven Christe (NASA/GSFC)
Sasha Courtade (UCB/SSL)
Lindsay Glesener (UMN)
Shin-nosuke Ishikawa 石川 真之介
Sam Krucker (UCB/SSL)
Juan Carlos Martinez Oliveros (UCB/SSL)
Ikuyuki Mitsuishi (Nagoya-U) 三石 郁之(名古屋大学)
Sophie Musset (UMN)
Noriyuki Narukage (NAOJ) 成影 典之(国立天文台)
Subramania Athiray Panchapakesan (NASA/MSFC)
Daniel Ryan (NASA/GSFC)
Tadayuki Takahashi (IPMU) 高橋 忠幸(東京大学・カブリIPMU)
Juliana Vievering (UMN)
Shin Watanabe (JAXA/ISAS) 渡辺 伸(JAXA・宇宙科学研究所)
Amy Winebarger (NASA/MSFC)
[FOXSI-4 の共同研究機関]
国立天文台、東京大学 Kavli IPMU、名古屋大学、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 宇宙科学研究所、ミネソタ大学 (UMN)、カリフォルニア大学バークレー校 (UCB)、アメリカ航空宇宙局 (NASA) ゴダード宇宙飛行センター、アメリカ航空宇宙局 (NASA) マーシャル宇宙飛行センター
[FOXSI についての関連リンク]
ミネソタ大学(英語):http://foxsi.umn.edu/
カリフォルニア大学バークレー校(英語):http://foxsi.ssl.berkeley.edu/
FOXSI-3 twitter(英語):https://twitter.com/foxsirocket3
FOXSI-2の成果(日本語):http://www.isas.jaxa.jp/topics/001146.html